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(株式会社日本M&Aセンター)

知っておきたい最終契約のこと

さあいよいよ最終契約のときがやってきました。
ただでさえ難しい契約書ですが、M&Aの最終契約は一般の取引にかかわる契約書とは異なった点があります。それは“表明と保証”という条文の存在です。
たとえばほとんどの場合で最終契約書となる「株式譲渡契約書」は、何株の株式をいくらで誰それに売却します、という内容の契約書です。ところがこれをM&Aの契約書として考えるとどうでしょう。何か足りない気がしませんか?
そうです。本当は会社を買ったのに、株式のことしか書いていないので、肝心の会社をどのような状態で買ったのかが全然分からないのです。
仮に後で簿外負債が発覚したとしましょう。しかし契約書には簿外負債があるともないとも書いていないのであれば、もしかしたら最初から簿外負債つきの会社の株式を買ったのだ、とみなされてしまうかもしれません。これでは恐ろしくて会社など買収できたものではありませんね。
そこで、M&Aでは通常の株式売買契約書にプラスして、会社がどのような状態にあるのかを保証し、もしそれが虚偽であったのなら損失を補填しますよ、という保証をする慣習が生まれました。これが“表明と保証”という考え方です。
たとえば私が株主の会社は
① 資本金1000万円で、200株の株式を発行しています。その全ては私が保有していて、他の株主はいません。
② 帳簿に載っている以外の借入金はありません。
③ 借入金の保証人や借入金の抵当に入れている物件は以下のとおりで他にはありません。
このような項目が20~25位あるのが普通です。実際の最終契約書は、法律文書らしい表現になっている部分もあります。しかし心配はいりません。実際には書かれていることはごく当たり前の内容だからです。この表明保証条項に一体何を入れ、どのように保証するのか。これが最後の最後に契約書をめぐって交渉すべきことなのです。
いざというときを考えての保証というのは考えたくもないことで、胃が痛くなるかもしれませんが、ここまでくればゴールはもう目前です。